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2009年3月14日 (土)

レベルアップの機会を逃したJリーグ、サッカーマガジンの記事を訂正してみる

サッカーマガジン(以下、SM)の1226号(2009年2月17日号)に、
・新しく来日した韓国人は「Bランク」ぞろい?
という記事があった。
@現時点の状況とタイムラグの影響があったかもしれないが、その記事でいろいろ誤りがあるので、訂正してみたい。

要約すると
*アジア枠が導入されたが、J1全体で韓国籍の新外国人選手はわずか5人にとどまった
(山形・キム・ビョンスク、大宮・パク・ウォンジェ、横浜M・チョン・ドンホ、京都・イ・ジョンス、G大阪・パク・ドンヒョク)
@タイムラグがあるかもしれないが、J1選手名鑑(SD)では、さらに(鹿島・パク・チュホ、G大阪・チョ・ジェジン、京都・キム・ソンヨン(北朝鮮籍)と増えている

*SMのこの記事では、韓国人選手を代表クラスを「Sランク」、Kリーグのトップクラブ所属の選手「Aランク」、その下(ルーキーや韓国2部リーグの選手)を「Bランク」としている。この5人の中で、Sランクに当たるのは京都・イ・ジョンスのみで、ほとんどはBランクの選手である
@5人のうち、G大阪のパク・ドンヒョクは韓国代表で18試合出場し、蔚山現代で主将を務めていた(SD選手名鑑)そうだが、このパク・ドンヒョクもSMの基準ではBランクになる模様(苦笑)

*韓国人選手(SランクやAランク)のJリーグへの移籍が活発にならなかった理由としてSMでは「韓国人Kリーガーの多くがJリーグに匹敵するか、それ以上の年俸を稼いでいるため、Jへの移籍にそれほどメリットを感じておらず、Jクラブもまた積極的に資金を投じる冒険をしなかった」とある
@>韓国人Kリーガーの多くがJリーグに匹敵するか、それ以上の年俸を稼いでいるため
この部分は現在の状況(おそらく2009年1月あたりにこの記事は書かれたのだろうが、その時の状況と比べても)を踏まえて書かれていない。
その最大の理由は韓国ウォンの暴落だ
http://nettaro-note.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-f373.html

2007年(100円≒744ウォン、1USドル≒905ウォン、一番、ウォンが高かった頃)の時点では、この記事の通りだろう。だが韓国ウォンは2008年9月頃から暴落し始めた。この記事が書かれた(であろう)2009年1月平均で(100円≒1500ウォン,1USドル≒1350ウォン)となっている。ちなみに2009年3月14日時点で(100円≒1511ウォン、1USドル≒1481ウォン)となっている。
つまり韓国人Kリーガーがもらう韓国ウォンは2007年時点と比べて半分ほどの価値になってしまったのだ。「韓国内に留まる限りウォンの価値は変わらないのでは?」という疑問もあるだろうが、通貨の暴落は同時に韓国が輸入する物資の高騰を意味する。それは韓国国内の物価の上昇に大きな影響を及ぼしているはずだ。実質的なKリーガーの年俸の価値は、同じ額でもかなり目減りしていると言えるだろう。
なぜ韓国ウォンが暴落してるかは、韓国経済の問題なのだが、それはこちらで
http://nettaro-note.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-dc8e.html

アメリカの経済危機の影響で日本経済も悪いが韓国経済は、それ以上に「かなり悪い状況」であることが分かるだろう。プロリーグといいながら観客数が少なく、親会社への依存度が高いKリーグクラブが、この経済危機に選手の年俸を積極的に上げることは考えられず良くて現状維持か年俸カットされる選手の方が多いように推測される。つまり
>韓国人Kリーガーの多くがJリーグに匹敵するか、それ以上の年俸を稼いでいるため
という理由は、この記事が書かれた時点では、全く実情にそぐわなくなってしまっているのだ。
(戸田和幸が慶南FCに移籍したようだ
http://blog.fckbu.jp/archives/2009/03/s-toda-joined-gyeongnam.html
戸田の家族環境は全く分からないが、ギャラはウォンで貰うのだろうか、それともUSドルか、円なのだろうか?。もしウォンでもらって日本にいる家族に送金などする場合、戸田はウォン安にかなり困惑することになるだろう)

*>Jクラブもまた積極的に資金を投じる冒険をしなかった
@この部分だけは全く正しい。日本のクラブも現在の経済状況の悪化に影響されて、アジア枠などの外国人に積極的な投資をしなかった。ただし日本の状況は、韓国の他にアメリカやイングランドに比べるとかなりましなようだ。ヨーロッパの移籍市場もかなり影響が出て、いい選手を獲得しやすい状況なことは間違いない。特に韓国ウォンの暴落は、Kリーグ所属の韓国人代表クラスを獲得する大きなチャンスだったように思う。代表クラスが多くプレーすることは、Jリーグの試合の質を上げる。(もちろんJリーグのレベルアップのためには、その他の多くの要素も必要だが)

この認識の甘い記事を読んで思ったことは、「Jリーグ全体でレベルアップするための絶交の機会を逃した」ということだった

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