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2007年10月 4日 (木)

川崎ベストメンバー問題、関連資料2、トルシエ

1999年8月のトルシエインタビュー(ナンバーNO476より)抜粋:主に日程(カレンダー問題)についてのみ

・具体的な目標は、本大会でのベスト16進出。それを達成するためには安定した実力をつけること。運と勢いだけで勝てるほどW杯は甘くはない。実力というベースの上に、それらが重なって、初めて、真剣勝負で世界の強豪を倒すことができる。

・代表監督とは、2年間に25の試合を行い、結果に一喜一憂するのが仕事ではない。(もちろん一つ一つの試合に集中するのは大事で、それなしには積み重ねもない)なのよりも大事なのは目的にかなったチームを作り上げていくことである
・その場合チーム作りには2つの側面がある。ひとつはフィールド上での仕事。選手の選考、練習によるチームの構築、試合での采配。監督と、それを取り巻くチームスタッフの仕事

・もう一つが、チームを取り巻く環境作りである。
・これまで参加した大会のうち、Wユースではいい結果が得られ、アジア大会とコパ・アメリカはそうではなかった。どの大会も私が考えるベストメンバーではなかったが、Wユースでは十分な準備ができたのに対し、アジア大会とコパ・アメリカは継ぎ接ぎのチームだった。(アジア大会は入れ替え戦やケガで使えない選手が多かったうえに、コンディション調整に失敗した。コパは私がチームに合流したのが、試合の5日前という慌ただしい中での出場だった。選手に与えるべき情報はすべて与えていたが消化する時間がなかったのは明らかだ。またモチベーションも低く、この大会の意味、つまりW杯に次ぐ大きな栄誉ある大会だということを理解してない選手も多かった)
・たとえ大会に参加しても、条件を整えなければ力は出せないということだ。大会の意義を考えて、どれだけ準備ができるか。それが満足にできないのであれば、安易に参加するべきではない
・誰でも日本の勝利を望んでいる。だが、勝利を得るためには、まず使命と目的をハッキリさせたうえで大会を選ぶこと。試合の条件、準備の条件、練習の条件を厳密にすること。そうしてチェックを、フィールドの上に立つ前にしっかりとやらなければいけない。
・さまざまな条件のうちで最大ともいえるのが、国際大会・国際大会のカレンダー(日程)をどう組んでいくかである。それも2002年から逆算しての、中期的なプログラムをどう組むか。また日常的なリーグ戦の合間に、国際試合をどうスムーズにまじえていくか、の2つを考えねばならない。
・問題は後者である。海外のチームを日本に招くだけでは十分ではない。日本がどれだけ海外に出てゆき、経験を積めるかが、強化のポイントになる
・ヨーロッパでは、カレンダーは国際的に整備されている。リーグ戦は土曜、カップ戦は水曜(欧州カップ戦では火曜または木曜もある)欧州選手権やW杯予選は、全ヨーロッパ規模で同時に行われ、その間は前後も含め、リーグ戦は全て休みになる。クラブと代表とが、お互いの利益を損なうことなく、調和の取れたカレンダーを無理なく作り上げている。それがサッカーの発展に、大きく寄与している
・同じ事を日本でも実現するのが私の役目だと思っている。日本の場合は、アジアのカレンダーが流動的であるために、なかなか日程が決めにくいという難しさもある。しかし代表の試合を日程に組み込む歳の、プロトタイプは早急に確立すべきである。
・Jリーグの日程の中に、代表の試合、それも海外での試合を無理なく組み込む。代表のためにJリーグを犠牲にするのでも、Jリーグのために代表が制約されるのでもない。両者がお互いに理解しあいながら、バランスを取っていくのは、そう難しいことではないと思うのだが..。
・もちろんJリーグが代表のために配慮をしてくれていることは、私もよく分かっている。キリンカップと五輪1次予選、コパアメリカのために2ヶ月のリーグ中断。秋の五輪最終予選のためにさらに2ヶ月のリーグ中断。Jリーグとしては、これ以上ないほどの譲歩だ。だが、私にしてみれば、そこまでしていただかなくてもというのが、正直な気持ちである。例えばわずか20人の五輪代表のために、200人もの選手達が、2ヶ月間試合をしない。そこまでの犠牲を強いる必要は全くない。普段通りにリーグをやってくれた方が、リーグの日程も緩やかになり、我々としても都合がいい。
・逆にいま考えているのは、10日ほどの日程で海外に出て、2試合をこなして変えるような遠征を、年に3回程度組めないかということだ。相手は代表に限らない。ヨーロッパの国際試合に合わせて渡欧すると、代表との試合を組むのは難しい。それならばクラブチームが相手でもいい。
・例えば、A代表は、土曜のリーグ戦の後、日曜にフランスに行きパリSGと試合、土曜にボルドーと試合をして月曜に日本に戻る。そして週末のJリーグの試合に備える。中田と名波(海外組)は、ヨーロッパでチームに合流する。この間、およそ2週間。それを年に3回で合計6週間。それに加えて、代表同士のAマッチを国内で3試合、国外で1試合ほどこなす。こちらは前後のリーグ戦を1日ずつずらせば、各1週間で十分だ。以上は一つの案に過ぎないが、代表のために私が必要としているのは、こうしたプログラムなのである。
・この問題については、コパアメリカから戻った後、川淵チェアマンとじっくり話すことができた。まだ五輪などについて意見交換をはじめた段階に過ぎないが、彼も来年以降についてはポジティブに捉えてくれている

追記:2001年トルシエインタビュー
・将来ますます多くの日本人がヨーロッパへ渡ることを願ってやまない。というのも、ビッグなサッカー選手となるために必要な小さな違い(ディテール)は、残念ながら、今の日本では学べないからだ。ヨーロッパのトップリーグやCLでの経験は、とても大事なことなんだ。
選手個人の実力を上げ、選手として一人前になるためには、まさに外国へ行かなくてはならないのだ。


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