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2007年7月 4日 (水)

谷川貞治のインタビュー、アスレチックコミッション&アメリカの問題点を抜粋

とりあえずメモ書きていどにざっとまとめて抜粋します。彼のことは嫌いですが、彼の意見の全てが間違ってるというわけでもありません。参考にすべきところはすべきでしょう。

ゴン格(恋愛暦2007年8月増刊号、聞き手・茂田浩司)
・カリフォルニアのリングのルールはPRIDEが決めたこと。5本ロープじゃないとダメになった。緩いロープとコーナーのリングになったのは、アスレチックコミッションの指導の下で作った。日本から持っていくと色々いわれそうだから。桜庭「ホイスに押し込まれて一番下のロープに足が引っかかるし、体が沈み込んで動けないしで戦いにくかった」日本から業者を連れて行ってきちんと絞めないとダメだろう。日本人が作るリングは素晴らしい。あれは不完全な金網。リングでの戦いは転落の危険や反動でも戻る可能性があるから「押し込み」がしにくい分、リング中央での展開が増える。でも、あのリングは「リング特有の面白さ」を殺している。あのリングを見たら「金網の方が安全だ」という意見が出てくるのは当然。
・アメリカの格闘技界は歴史が浅くて、規則が先に立って「面白くしよう」とか、「実際はこっちの方が安全だ」という吟味がまだまだされていない。
・採点表を見たらジャッジ三人が同じ基準で付けてるとは思えない。アメリカ式は手数を取っている。日本だと1Rと3Rの桜庭のアームロックもポイントになる。コミッションが二人の顔に塗ったワセリンが汗と混ざってヌルヌルしたのを見ても「関節技の攻防」は念頭にない。そもそも顔にワセリンを塗るのはボクシングの発想。ジャッジとレフリーもボクシング出身。これまで日本で採点基準やルールを議論しながら作ってきた「日本製の総合」は全部チャラで、総合はUFCによて「金網の中でやるボクシング」になっていく可能性もある。
・アスレチックコミッションは絶対的な権力を持ってて強いですよ。そのコミッションはUFCよりもボクシングとのつき合いが遙かに長くて基本的に彼らは「ボクシングの人たち」。UFCもそういう人たちと戦ってきたんじゃないかと思う。
・昔から殴り合いでしか沸かないのがアメリカ人。コミッション主導で総合が「金網のボクシング」と化して、今日の人気につながった面があるんじゃないか。アメリカで見て、リングや採点などUFCとは違う「日本で育てた総合」を守っていかないといけないと痛感。
・チェホンマンの欠場は大打撃。コミッション指定の医者だけがダメと言っている。それも頭の入らないMRIで撮ってて言ってる。「頭の中で出血がある」と言ったが、その人は脳神経の専門家でもなかった。別の3カ所の病院での再検査でOKなのに、コミッションの「最初にダメと言ったからダメ」はおかしい話。それによるマイナスやリスクは誰が背負ってくれるのか。
・カリフォルニアで出場停止処分を受けた選手を他国の大会でも出せば、プロモーターとしての資格を失う。今回のような疑問だらけのケースで「アメリカで下した処分は全世界に及ぶ」と言われると横暴に感じる。格闘技界を「アメリカ製の統一規格」一色にして野球みたいにしないためにも、日本、アジア、欧州で連携して非アメリカの格闘技圏を作らないといけない。そのためにもまず日本で頑張って、日本を守りつつ、アメリカンスタイルの新しいヒーローを作らないといけない。
・統一の弊害はホイスvs桜庭の5分3Rで思った。5分5R案もあったが、なんとなく5分3Rになってしまった。UFCの「ワンマッチは5分3R、タイトルマッチは5分5R」がコミッションの頭にあって「ワンマッチは5分3R」の固定観念で決められたんだろう。かと思うと、モートンの試合が当日に「3分3Rに変更」と言われる。ルールミーティングをやってる時も5分3Rだったのに、当日になって「そうだ、モートンは試合をやったことがないじゃないか、それなら3分3Rだ」と言い出した。なんか厳しい所と、あいまいなところがある。そこの対応がほんとに難しい(笑)。「アスレチックコミッション=厳格」と思われがちだけど、全てがそうじゃないのを現地で見て実感。
・テーピングは絶対ダメ、でもヒジ打ちはOK。どっちが選手を守る上で大事なのかなと思うじゃない。こういう問題は一つ一つ公聴会で話し合っていくらしい。でもヒジ打ちをやってるうちは僕(谷川)は絶対にマスのスポーツにならないと思う。
・前日のチェックでは通常二人のドクターが一人しかこなかった。でも、そういうところもコミッションの存在があってうかつに自分達で処理できない。何も触らせてくれない。ウチレフリーとジャッジも一人しか使って貰えなかったですし、普段の興行で苦労しないところで、たくさん苦労した。

格闘技通信(2007/7/23号、no425、文・朝岡秀樹編集長)
・1週間前までプロモーターのライセンスも下りてなかった。アメリカは自由な国と言いながら、意外と自由にはできないんだよ。根っこには我々が東洋人だってこともあるんだろうけど、それ以上にアメリカの社会って、ある意味で守られてる。例えば、どんなに腕のいいカメラマンでも出版社とかファッション業界から直接仕事がこない。「アートディレクター」というユニオンがあって、そこから発注される。試合会場にもユニオンがあって、そこを使わないといけない。ライセンスも取らないといけないし、レフリーとかジャッジとかメディカルチェックに関しても向こうの土壌でやらないといけない。だから全くのジャパニーズスタイルを持っていけないわけ。この壁を打ち破るのは大変だよ。僕らが「これがHERO’Sルールです」と言っても、「いやいや、カリフォルニアルールはこうです。ヒジ有りです」とか言われるんだから。結局、僕らは選手全員に契約書で「ヒジ打ちなし」という設定をしたんだよ。そうやって契約でルールを作っていくしかない。そういう国だからUFCも興行に遊びがないんだよね。

http://www.sportsclick.jp/magazine/combat/070723/index.html


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