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2007年2月17日 (土)

大丈夫か!!スポーツメディア(記事抜粋・資料)

エル・ゴラッソ、352,353号、元サッカーマガジン編集長・伊東武彦インタビュー(聞き手・平野史)より。伊東氏・略歴(87年よりサッカー専門誌編集記者、98年より04までサッカーマガジン編集長、04年11月より「アエラ」編集部所属)

・ジーコジャパンの4年間は活発な議論が失われた時期だった
・トルシエの時はサッカーメディア的に非常に活気があった
・98年はサッカーメディアにとって大きな節目となる年だった。サッカー専門誌は情報発信のスピードアップを図った。中田英がペルージャに移籍し、CSなどの映像メディアが伸び始めた。ワールドサッカー系の雑誌の売り上げも伸び始めた。(情報の速効性と専門性が求められた)。さらに映像とインターネットでファンの方が早く情報を取り入れて、知識も豊富な時代になり、試合結果などの一次情報が基幹だった専門誌(報告ジャーナリズム時代)も大きく変化することになった
・その変化に対応するため98年からは「サッカーマガジン」では「特集主義」をやった。時代を生き残るための一つの実験だった。
・サポーターズライター、応援記事の増加。批判精神も含めて「何を見ているのか?」、その視点が希薄なので「頑張れ!」という応援記事ばかりが増えて行く。Jリーグだけでなく代表記事でも、その傾向が強まった
・記事のブログ化。本来、ライターや記者は編集者やデスクといろんなやり取りをしながら取材の仕方や原稿の書き方を覚えていく。しかし、メディア内部でシステムの簡便化が進み、ちゃんとした訓練を受けないままライターや記者が育っていく。原稿もあまりチェックされないで活字化されてしまうこともある。原稿を書く上で、編集者やデスクの目を通して話し合うことは、ベテランのライターにも必要なこと。しかし、そういう作業がなくなっている。自己完結でUPされるブログのような記事が増えていく。感情のおもむくままに書いた原稿が目立ってきた。質が低下した。
・サッカーを語る上で必要なのは、サッカーのプレーと一緒で冷静に熱くなること
・メディア側の批判精神の萎縮。川淵三郎批判について。川淵個人を批判するのは簡単。しかし、ジャーナリズムの役割は個人を批判することではない。川淵に権力を集中させたシステムに問題がある。専門誌の役割は個人批判ではなく協会の有り様やシステムに切り込んでいくこと。ところが専門誌は、そこに切り込めていない。メディアは萎縮してはいけない。読者とも報道される側とも緊張感をもつべき。
・ナンバージャーナリズム(選手から本音を聞き出して、その証言を元にして構成していく)。金子達仁氏から始まった。この手法をおしなべてノンフィクションと呼ぶには違和感がある。さらに選手一人の語り口で物事の全てを語ろうとする記事もある。「検証」というものがないため、その手法は非常に危険である。上っ面だけ金子スタイルを真似た原稿が増えた
・様々な訓練を受けていてきっちりと検証できて独特の視点を持ち、物怖じせずにはっきりと書く。そういうライターや記者が少なくなってきた。読みたい記事を待っている読者に応えられなくなってきているのではないか
・記事のスピードアップと取材費の減少が原稿の質を落としている。良い原稿を書くためには、ある程度の時間と金が必要。今のように情報の洪水状態では、土を耕して種を蒔き水をやるような手法が問われているのではないか。しかし、金と時間がないので、水たまりに浮いた落ち葉をすくうような作業しかできない。

今の日本サッカーについて
・下の世代を見ていると「標準化」が進んでいる。トレセン制度の細かい網にすくい上げられた子供たちにされる指導・プログラムによって標準化が進んでいる。そのことは自分の武器を持って世界で戦えるトップ選手を育てるということでは疑問だ。そのために指導者が標準化しないことが重要「この子には、まだこれを教えるのは早い。これを教えると良い部分が消えてしまう」という判断が地域の指導者にできるかどうか。
・協会の狙いはエリートプログラムで育った選手で日本代表を構成しようという点だろうが、むしろ将来の代表に非エリートがどれだけいるかが、日本代表の強さの指標になる。
・今の基本と言われるアイコンタクト。かつての読売では、目を見てパスを出したら相手に読まれてしまうから、目を見ずにパスを出していた。
・集団文化。プロは個人が自分のプライドと生活をかけて戦うからまとまれる。結局のところ、日本にはそういう集団文化が育っていない。トルシエ時代の問題もジーコ時代の問題も、実はそこにあるのではないか?
・中田が浮いていた。小野がいじけていた。そういう話はあまりにも幼い。そして彼らの本音に迫らないまま、伝聞と印象でただその現象を書くのでは、去勢されたジャーナリズムと言われても仕方がない。

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