« PRIDE無差別級グランプリ2006決勝戦 | トップページ | やはりバランス感覚がなかった川勝 »

2006年9月11日 (月)

PRIDE無差別GP決勝、翌日の記者会見

高田統括本部長 あの2試合、あのレベルの中で一夜にして激闘を闘い抜いた初代チャンピオンのミルコ・クロコップ選手、そして紛れもなく昨日のMVPだったジョシュ・バーネット選手。ファンの皆さん、我々スタッフを代表してまずはお疲れ様、そして我々に生きるエネルギーと感動をありがとうと心から言いたい。昨日の大会を振り返ると、セミファイナルの2試合、そしてファイナル。これに尽きると思います。それと同時に、昨日は最低とは言いませんが、非常にレベルの低い試合を見せられるハメにもなってしまいました。あえて名前を出しますが、西島、中尾、中村選手たちはいいものを持っているのですから、彼らに負けない生き様を見せてもらいたかった。そういう意味では、良かったというだけではなく、課題を残してラスベガス大会、年末の男祭りに続いていきます。彼らには軌道修正してもらいたいという気持ちが、イベンターとしてありました。ファイターの熱に負けないようにやっていかないといけない。と言いながらも、昨日はPRIDEらしいPRIDEをファンに見せていただけたと思います。

榊原代表:ミルコもジョシュもあれだけの試合をして、今日はゆっくり眠りたいところで体に鞭打って出てきてくれたことに感謝したい。個人的には全試合・イベントを通して感動した、心を打たれたのはミルコがベルトを腰に巻いた時、溢れる涙を見て、ここまでの人生が垣間見えたような気がしました。目標を諦めず、何度転んでも起き上がるミルコに、僕自身も教えられた、勇気をもらいました。PRIDEが世の中に伝えたいもの、闘いを通してその選手の生き様を見せる、それがPRIDEのファンのハートを鷲づかみにする。それを体現できたのがこの二人だと思います。ジョシュも悔しさをバネにして、トップになることを諦めずに走り続けてくれると思います

ミルコ アスリートとしてのやっと自分の夢が一つかないました。届きそうで届かなかった夢。ずっとトレーニングを続けながら追いかけてきた目標。何度も挫折を経験しましたが、今日、この場でチャンピオンとしてあいさつをできることをうれしく思っています。僕はシウバと、ジョシュはノゲイラと準決勝で戦いました。地獄のようなトレーニングを積んできて、さらに一晩でこのクラスの相手を準決勝で退けて、決勝でジョシュと相まみえると……。この地獄のような挑戦に勝利の味があると思う。いままでサポートしてくれた日本のファンの皆さん、クロアチアのファンのみなさん。今日は自分の口からありがとうと言いたいです。

ジョシュ ファイターであれば、誰でも負けることはいやです。負けてしまえば非常に悔しいと思いますし、トップの座をつかめなかったことは残念だと思っています。ファイターとして誰でも挫折ということは経験します。ゴールが目の前にあるのに、なぜか届かないということもあります。昨日のミルコ選手は最高のコンディションで、負かすことは不可能だったと思います。それだけ最高のミルコと戦えて本当によかったです。試合後、多くの人から非常にいい試合だった。感動的だったと言われました。無差別級GPは優勝できなかったが、見ている人に感動してもらってよかった。2人とも、準決勝では非常に激しい試合をしました。ミルコはシウバ選手、自分はノゲイラを負かしての決勝戦ということが、またチャンピオンシップに新たな意味を加えています。つまり昨日は2回、チャンピオンシップを戦ったようなものです。ミルコには本当におめでとうと言いたい。昨日は本当に鋭く、動きがよかった。私は落ち込んでいるわけではありません。またトレーニングを続けて、強いファイターとなり、チャンスが与えられればいつでもタイトルを狙いにいきたいです。

――ミルコ選手がリング上で涙を流している時、どんなことを思い出していましたか?
ミルコ「涙を流した時は、ただ涙が溢れてきただけ。特に何かが頭に過ぎったとか、そういうことはない。純粋に涙が出ただけです。なぜ涙のことばかりみんな聞くんだ?」

――試合後は何をされていましたか? また、クロアチアの家族は何と言っていましたか?
ミルコ「試合の後はチームメイトと食事をして、少しだけお酒を飲みました。それから激闘の後で疲れていたので、自分だけ先にホテルへ帰ったんですが、ほとんど眠れていません。考えてみれば、試合前から二日間、ほとんど眠ってない気がします。家族とは母、そして妻と電話で話をしました。クロアチアで昨日の試合を生放送で見ていたので、彼女たちも電話の向こうで泣いていました。家族の中で私が夢を成し遂げたことに関する彼女たちからの言葉がありましたが、それはここではお話出来ません。私の優勝はクロアチアでも大騒ぎになっているようです」

――チャンピオンとして凱旋し、クロアチアでPRIDEの大会を開催してみたいという気持ちはありますか?
ミルコ「将来的に開催してみたいという気持ちはあります。それだけではなく、総合格闘技というスポーツをクロアチアにもっと広めたいと思っています。クロアチアの地上波のTV局が毎回、僕の試合を生放送で流していることもありますし、健全な心と体を宿す若者たちに育ってもらうために、このスポーツを発展させる原動力になっていきたいと思います」

――榊原代表、シウバはどうしていますか?
榊原「シウバは今、もう飛行機の中です。空港に彼がいる時に電話で話を聞いたんですが、体の怪我はたいしたことがなく、3週間おけば回復できると言っていました。気持ちも折れていません。自分が最高のパフォーマンスをやったことと、イベント全体が盛り上がったことを喜んでいました」

――ジョシュ選手のダメージはどうですか?
ジョシュ「試合後だからダメージあるし、痛いのは嫌なものですよ。でも、大丈夫。来月のアメリカ・ラスベガス大会には必ず出たい。そして、昨日みたいな最高の試合をアメリカのファンにも見せて、世界最高峰の試合を生で感じるというのは、どういうものなのかを感じさせたいと思っているよ」

――ミルコ選手のダメージは?
ミルコ「ダメージはあまりありません。眉の上を二針縫っただけです。言われればどこへでも行くつもりです」

――以前のシウバ戦では外敵として見られてブーイングを浴び、今回は大歓声の中に置かれたという違いをどう思いますか?
ミルコ「今の僕は、PRIDEファイターです」

――ひとつの目標を達成し、次の目標は何になりますか?
ミルコ「この先のことよりも、とにかく今は休みたい。休んで頭が切り替えられた時、次の試合をどこで誰とやるかが自然と頭に浮かんでくるでしょう」

――試合後、ミルコ選手の方からジョシュ選手に「一緒に練習しよう」との申し出がありましたが、練習するとしたらどんなことを教えたいですか?
ジョシュ「それは難しい質問だ。ミルコが何を学びたいかによるからね。自分のスキル・セットに何を加えたいのか、お互い分かり合ってないことがあるので。我々はバックグラウンドが違うけど、総合格闘技という同じ目標に向かって走っているので一緒に練習する可能性はあると思うよ。クロアチアはビーチがキレイなので、ぜひ行ってみたい」
ミルコ「私から補足したい。ジョシュから学ぶこと、ジョシュが僕から学ぶことは、お互いにテクニックの面、総合格闘家として様々な面で二人が一緒に練習したらお互いにとって大きなメリットを生むと思います。私は3度もジョシュと試合をやりました。もう試合するのはいいんじゃないかと僕は思っています。クロアチアに来てもらえるなら、ドアはいつでも開けておきます」

――ジョシュ選手、ミルコのようなストライカーとやるのは、グラップラーとしてどれだけ大変なことなんですか?
ジョシュ「試合はグラップラーVSストライカーと分けて考えられるほど簡単なものではないよ。ボクは今までストライカーともグラップラーとも闘って簡単に勝った試合もあった。試合を決めるのは相手によるんだ。シウバ、ノゲイラ、ミルコのレベルと闘うのは簡単ではありえないし、その選手のタイプや強みがどうかは簡単には語れない」
ミルコ「僕の口から補足したい。昨日のジョシュはVSストライカーという総合格闘技の闘い方の中で、打撃でも非凡な試合を見せてくれたと私はローキックをもらって肌で感じている。皆さんは私はグラウンドに行かないと思っていたと思うが、私もグラウンドに行ってグラウンドで闘えることをお見せした。シウバ、ヒョードル、ノゲイラ、ジョシュ…みんなそうだが、今の総合格闘技で、特にPRIDEという世界最強を決める舞台でストライカーとグラップラーというカテゴリーに選手を押し込めるのは無理です。オールラウンダーにならなければ、このリングでは勝ち残っていけないことも、この何年間かの苦しみの中で実感しています」

――ミルコ選手は「もういいんじゃないか」と言っていますが、ジョシュ選手は再戦についてどう思っていますか?
ジョシュ「今の時点で思うのは、誰を倒すかではなく自分のゴールを達成できるかに尽きる。自分のゴールは最高のファイターになるということ。ミルコは非常にいい選手だし、感情のもつれは全くない。でも、ファイターだから拳で殴り合わなければならない時もある。ミルコにリベンジという気持ちはなく、最高の選手になるという夢を実現させたい。PRIDEからリマッチの要請があれば、それを自分がコントロールすることは出来ない。一生懸命に練習して、最高のものを達成したい。それが私たちの夢だよ。総合格闘技で最高のアスリートになりたいという夢を、追い続けられたらいいと思う」


●ファン代表からの質問

――優勝したら等身大のケンシロウのフィギュアを買うと言ってましたが、どうしますか?
ジョシュ「ボクが狙っていたのは優勝で、自分へのご褒美で買おうと思っていたんだ。だから今回はやめて、次に買うよ」

――帰国したら子供たちとどうしますか、普段はどうされていますか?
ミルコ「もちろん、息子にはすぐに電話で話しました。彼は2歳半だが、彼の父がどこに行って何をやったか、成し遂げたかは理解しているようです。電話の向こうで興奮している様子が感じられました。普段の私にとって、最も大切な時間の過ごし方は息子と過ごす時間です。犬の散歩へ一緒に行ったり、森の中を歩いたり…。そういう息子との時間を過ごしてあげる中で、彼にも何かを学んでいって欲しいと思っています」

|

« PRIDE無差別級グランプリ2006決勝戦 | トップページ | やはりバランス感覚がなかった川勝 »

格闘技(主にPRIDE)2007」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/172163/14935135

この記事へのトラックバック一覧です: PRIDE無差別GP決勝、翌日の記者会見:

« PRIDE無差別級グランプリ2006決勝戦 | トップページ | やはりバランス感覚がなかった川勝 »