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2006年7月21日 (金)

久米宏ジーコジャパン検証番組を見ての単なる感想

「18歳のジーコは今のメッシと似ている」それがこの番組での最大の発見だった(笑)。まあ、それは冗談だが..。ジーコジャパンの検証番組としては、総合的に見て全く検証にはなっていないが、ジーコが何をどう考えて代表チーム作りをしていたのかだけは伺える内容だった。(もちろん鈴木通訳の全面協力を得ている以上、ジーコをけなすような番組を作れなかったのだろうが..)

ジーコは日本代表の選手をブラジル代表選手並の判断ができるはずだという前提でチームを作ってきた。アットホームな雰囲気と選手の自主性を最大限に尊重したチーム作りをジーコは心がける。それはジーコにとって理想の代表チームのあり方なのだろう。しかし、その方法はジーコにとてつもない我慢を強いることになった。それは選手がジーコの想定しているレベルには達していなかったからだろう。それでも、ジーコは辛抱に辛抱を続けて、選手の成長を待った。特に期待していたのは自分の白髪が増える原因となっている3人(中村、小笠原、中田英)だ。彼らのうちで誰かがヒーローになることで初めて日本サッカーが成長するという考えだったようだ。だが、4年という歳月を費やしても選手の中でヒーローにまで成長するものは出てこなかった。さらに4年かけて、ほぼ同じメンバーで固めたにも関わらず、チームはW杯という一番大きな舞台で一つにまとまることはなかった。15年前、住友金属に来た時、ジーコは、自分とのレベルの差に毎日絶望していたが、ドルトムントでのブラジル戦を終えた後も、レベルの差に絶望したに違いない。だが、その絶望は、ジーコの監督としての経験不足が招いたものだ。監督としてまず最初にやるべきだった「守備戦術・意識の統一」を図ったのが、クロアチア戦の前日という事実にはあきれるしかない。ジーコは現実が見えずに理想だけを追い求めた。だが最後の2試合になってやっと現実的な解決方法という応急処置を施す。だが、それでグループリーグを突破できるほどW杯という舞台は大甘ではなかったということなのだろう。

番組の終わりに、「ジーコがこの4年間で何を残したのか?」という問いかけがあった。プラスの方は探すのも難しいのだが、あえて言えば、超一流のプレーヤーであった経験を、ごく少数にだが、伝えることができたということだけのような気がする。マイナスの方は、はっきり言って数え切れない(苦笑)結局、日本サッカー協会は監督経験のない人物に大金を払って経験を積ませることになった。その監督は結果的に、日本代表史上最高のタレントを抱えたチームを一つにまとめることもできずに日本を去っていった。KET SEE氏がブログで言うように、日本代表を「焼け野原」にした状態で。

結局、この番組はジーコ擁護派のための番組でしかなかった。久米宏ということで個人的にちょっと期待していた部分もあったのだが、彼の目はどうやら曇ってしまったようだ。それとも日本サッカー協会から結構な便宜でも受けているのだろうか?いずれにせよ、この番組はサッカーを専門に追いかけていない日本のジャーナズム界の、現在の限界点を表しているような気がしている。

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